論文 20
フラーレンC60とC70の各種物性に対するモノ水素化の効果 を密度汎関数法 [B3LYP/6-311G(d,p)] を用いて考察した。 1つのC60H1、および、5 つのC70H1を取りあげ、C60 , C70との比較を行った。 モノ水素化フラーレンは、もとのフラーレンと水素原子の和よりも低いエネルギーを有する。 カチオン状態のモノ水素化フラーレンは、中性のモノ水素化フラーレンよりもずっと大きな双極子モーメントを有する。 モノ水素化によって、フロンティアエネルギーギャップおよび励起エネルギーが約 0.9 eV小さくなる。 また、超微細結合定数 ・ C-H結合付近のスピン密度 ・ 再配列エネルギーは水素原子の付加位置に強く依存することが分かった。